2019年11月22日の「屋久島方丈記・偏見ご免のたわごと編:No.552」の記事です。

7月に韓国で刊行されベストセラーになった「反日種族主義(李栄薫編著)」という本が文芸春秋から日本語訳されて出版されたので早速購入し読んでみた。反日事例に対する見方は、これまでに私が見聞きした本や解説記事などでほとんど知っているような内容で自分の認識とあまりずれていない。

私がこの本で印象に残ったのはまず日本語版序文である。この本は李承晩学堂が企画し刊行したということである。この学堂は李承晩の一生を再評価し彼の理念と業績を広く知らしめるために設立された機関であるということである。私は反日の起源の一端は李承晩にあると思っていたので、彼を尊崇する機関が彼の政策を批判する趣旨の本をなぜ刊行したのかというそのわけが書いてあるところが一番重要な点であると感じた。

李承晩は自由という理念を体系的に理解した最初の韓国人だった。そして韓国を自由人の国にしようとした。一方戦後日本が再び韓半島に再び足を踏み入れることを極度に警戒し、そうなることに繋がるかも知れない米国の東アジア政策に反発し、日本との葛藤を極大化した。その反日政策がいまも尾を引いている。そして李承晩学堂は彼の理念と業績を再評価する活動をするのが設立の趣旨だが、その活動には彼の残した負の遺産を克服する活動も含まれているのだそうである。その一つがこの本の刊行だということのようである。

李承晩が極大化させた反日葛藤で助長され反日種族と化した韓国が李承晩の本来目指した自由人の国になることを願っての憂国の書として刊行されたようである。



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屋久島方丈記・偏見ご免のたわごと編:
  No.383  慰安婦合意は韓国の日本への公開証文でもある  (2017.01.09)


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