2020年6月8日の「屋久島暮らし残照録・日誌編:No.012」の記事です。

スズメバチトラップを仕掛けるようになって相当の年月が経つがその間スズメバチ以外にも掛かるハチはいる。その中にツマアカクモバチもいる。今年は5月末ころ何か小さい赤っぽい粒が浮いているなと思って取り出したら、それがツマアカクモバチだった。


左:スズメバチトラップに掛かったツマアカクモバチ     右:アシダカグモの抜け殻か

ツマアカクモバチは他のハチのように蜜を吸うのだが、メスは孵った幼虫が餌にするアシダカグモの仲間を狩ってそれに卵を産み付けるのでクモバチの名がついているようである。自分の身体より大きいクモを襲って麻酔させそれから巣になりそうな場所を探してそれを口にくわえて運搬し適した場所にくぼみを作りそこにクモを置いて卵を一つ産み付けそれに土をかぶせ盛り上げるということである。

アシダカグモはよくわが家で見かけるクモである。布団を敷こうと思うと押し入れから飛び出してくることがあるし、夕方雨戸を閉めるときに戸に付いて飛び出して来てびっくりするときもある。わが家で一番多く見かけるのは洗面所である。洗面台の裏にいるのかときに足を広げたら手のひら大くらいになるのが出る。このクモはゴキブリを餌にしている益虫ということだからゴキブリの潜んでいるようなところにいるのかも知れない。

ハチは屋外にいるからゴキブリを見ることもある家の基礎周りにもアシダカグモがいてそれをツマアカクモバチが狩っているかも知れない。そう思って家の周りを見て回ったら、基礎のコンクリの上にアシダカグモらしき死骸を一つ見つけた。死骸は軽いようでちょっとした風が吹くと飛ばされて動く。乾燥しているようだから何かに体液を吸われてしまっているような感じがあるが、このクモは脱皮するということだから抜け殻の可能性が高い気がする。

ツマアカクモバチの成虫は6~8月に出現するというから、そのハチに最近狩られたのならクモは卵を産むために運ばれて土に埋まっていないといけない気がするから狩られたクモの死骸ではなさそうである。また土にまみれた感じもないからすでに成虫になったハチが幼虫のとき餌にしたクモの死骸でもないようである。



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屋久島方丈記・日誌編:
  No.113  オオカバフドロバチらしきハチが掛る  (2012.07.16)

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